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トレセン

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有限会社富久屋

創業100年を超える和菓子屋さん。
でも...昔は、社員同士のコミュニケーションがほとんど無かった。
今は、一丸となり支え合える組織に。
トレセンをどう活用したら、そんな変化が生まれるんですか?そのポイント、教えてください!

業種 流通・小売り / 製造・メーカー
企業規模 11~100人
対象者層 管理者層
導入サービス トレセン

トレセンを始めたきっかけはあったのですか?

國島  富久屋は今年で創業103年目なのですが、トレセンを始めたのは、ちょうど創業100年目の時でした。
それまではずっと「家族経営」でしたが、店舗は少ないながらも、他に催事部門だったり、インターネット販売をする部門だったり、と新しい役割が会社に増えてきたところでしたので、もっと組織的に効率的なコミュニケーションを取っていった方がいいよね、という社長の思いからスタートしました。
それまでは、会社の仕事も気がついた人が気づいたことをやって…みたいな状態でした。
工房でお菓子を作る職人さんや店舗のアルバイトさんも含めて全部で40名という、小さい会社なのですが、人が集まると色々な考え方があるので、それをどうやってまとめて組織としてうまくやっていくのか、みたいなものを、トレセンで学びはじめたという感じです。

河合  実は、私と國島さんもトレセンで初めてこんなに関わったんです。それまでは名前だけ、とか電話でちょっと話すだけ、とかそんな感じでした。仕事に関するコミュニケーションは全くと言っていいほど取っていなかったんですよね。他にも会社には、お菓子を作る工房の工場長とか職人さんがいるのですが、その方達も関わる事がなかったんです。

國島  そんな状態から通い始めて、トレセンでいわゆる「企業」「組織」で働くような方々とお会いすると、本当に理路整然とお話されていらっしゃるのを実感して…。逆に、わたし達よくいままでやってこれたな、と(笑)。

トレセンが始まった時は、どう思いましたか?

河合  「仕事の合間に、わざわざ研修にいくなんて…」みたいなのは正直少しはありましたね(笑)。最初は、イマイチ意図が分からなかったんです。わざわざ時間をかけて行って、業種も全く違う人たちと話して、何なんだろう?みたいな。

國島  正直、もうディスカッションって何!?っていう状態でした。これまで、販売職の経験しかなかったので。しかも、講師の方はなんだかグイグイと質問とかしてくるし、いやあ困ったなあ、みたいな(笑)。
そんな中、社長より「そのうち通うのが当たり前になるから、とにかく行き続けなさい」という言葉がありました。
「そうするとそのうち見えてくるものがあるから」って。もう、その言葉を信じてなんとか通い続けていた、と言う感じですね。ですので、最初はそんなに楽しそうに見えなかったと思います(笑)。

「楽しそうに受けてくださる」「積極的」というのがMVPの授賞理由だったので意外です。

國島  これも、「とにかく一番前に座って、一番先に手をあげなさい」と社長に言われたんです。それが前向きになれるコツだから、と。意見を言うのも先に言いなさい、って。

河合  そういうのを続けていくうちに、ですかね。最初は、言われた講座を受講する、という状態だったのですが、半年後くらいには、自分たちから受講する講座を選ぶようになっていました。

國島  今は、なるべく2人で合わせて通えるように話し合ったりしています。2人で通うと、より共有もできますし。

河合  それに、研修に出続けていると、他の人たちの発表も参考になることに気がつきました。あと、一緒に受講される方々が、どんどんレベルアップしているのも感じるんですよね。それはとても刺激になっています。でも特に初めの頃は…、指名されたりディスカッションの時も、何を自分が言いたいのかわからなくて言葉がまとまらなくて。言葉に詰まってしまうこともすごく多かったんです。今もなんですけどね(笑)。

なぜそのように変化したのでしょう?

河合  分からないうちに、もっと知りたい、もっと学びたい、という気持ちが芽生えたんですよね。質問に当てられて、答えられなかったらどうしよう、というビクビク感よりも、もっと知りたい、吸収したい、というのが増えたんです。

國島  それに、その場で何もできなくても、「こういう時間があることがありがたい」と思って参加することが一番大事なこと、と通い続けていて思っています。学ぼうと思わないと吸収できないですし。

貴社は東松山ですよね?行き帰りの時間なども大変じゃないかと思っています。

國島  実は、通う時間も私たちにとっては大事な時間になっています。最初はただ、2人一緒に食事をするくらいでしたが、社長に講座内容を報告する機会があるので、そのために意見をまとめよう、と徐々に相談し合うようになったんですよね。学んだことを、どう会社に活かしていこうか、みたいな話もするようになっていきました。特にこの1年は、より2人で動きやすくなったのもあって、色々な変化があったと思います。それに、来る前や受講後に、都内のお菓子屋さんの市場調査みたいな事もしているんです。例えば、河合さんが働く店舗は駅前にあるので、お客様は急いでいる方々が多いんです。じゃあ同じような方々がたくさん通る東京駅だったら、お菓子をどういう見せ方しているんだろう?とか。そこで得たことを、商品開発にフィードバックしたりもし始めていて。そこでのヒントを元に、新しい商品ができることもありました。

お2人で研修の「振り返り」をされているんですね!印象に残っている講座などありますか?

河合  やっぱり第一回目の研修はインパクトがあって…。本当に何もできなかったんです。だから、その自分ができなかったことも、緊張感も忘れないようにしよう、と思っています。慣れてはだめだな、と。
國島   本当そうですね…。できない自分を確認するのは、新たな課題を発見するチャンスなので、忘れたくないですね。

河合   2人で振り返りをしているうちに、自分たちの「課題」みたいなのがより見えてくるようになりました。ですので、わたし達同じ研修を何度も受けたりもしています。一度学んだことでも、やっぱり実際にやってみるとできないことも多いんですよね。でも、それは逆に「自分の課題なんだな」と感じるので、できるまで何回でも受けるようにしています。例えば「掘り下げて質問する」とか言葉では分かっていても、なかなか普段はうまくできないこともあります。そこで、何度も研修で実際にトレーニングしてみて、仕事で実際にTRYして、また課題を見つけて受ける…、というサイクルで活用しています。
何度も学んでいるおかげなのか「今日はどんなお菓子があるの?」と、店頭で毎日立ち寄って声をかけてくださるお客様が増えたんです!和菓子屋なのに、男性のお客様も増えてきていて、これは嬉しいし効果だなあ、と感じています。一人ひとりのお客様と接するときに、できる限り「何をお求めになられているのかな?」など意識して会話している分、前よりは親しみやすくなったのではないかな、と感じることもあるんです。

國島  わたしは「ライフプランの作り方研修」で学んだ、ライフウェイクシートをアルバイト面接の時に活用してみました。
すると履歴書だけではわからないその方の今までの歩みが、なんとなく見えてくるようなところがありました。その方のことが少し理解できた分、言葉のかけ方などに気を配ることができたり。実際の声のかけ方は、コミュニケーション研修やマネジメント研修で学んだことなどを、実践するようにしています。このスタッフには、こういう声掛けをしてみよう、とか。それに、研修に出ることで気づいた「感謝」もたくさんありました。例えば、スタッフからの「報告」などは、弊社のスタッフの場合こちらがわざわざお願いしなくても、皆さん当たり前に実践してくださっていることに、研修を受けて改めて気づいたんです。なんて有難いんだろう…、と本当に思いました。それに、わたし達がトレセンで学ぶ時間を取れるのは、その間もお店を支えてくれるスタッフの皆さんがいるからなんだな、ということもそうですよね。本当に恵まれた環境で働いているんだな、と感じられたことはとても大きかったですね。

2人から、はじまった「会議」

國島  あと、トレセンを始めてしばらくして、社長にお願いして会議を始めました。元々月に1回、社長と店長だけの会議は行っていたのですが、工房の工場長とパートリーダーにも加わっていただき、より情報を一括で集められるようにしました。工場長の職人さんは本当に忙しいので申し訳ないのですが、同席していただいたほうが、みんなの意識が絶対に高まると思いまして。トレセンで学んだ中にマネージャー(中間管理職)は会社のコミュニケーションの中心だ、というのがありましたので、横と上の情報共有がされた方が、店舗で働くスタッフさん達も誰に何を聞くべきかわかりますし、時間効率がよくなるのでは、と思ったんです。

会議の効果はありましたか?

河合  もう、本当にやるべき、欠かせない会議になっていますね。トレセンでも会議するスキルも学びましたし。

國島  これまではほとんどコミュニケーションがなかったので、皆さん同席していただくと情報共有してもらって良かった、と思うことがたくさんありました。職人さんの商品に対する思いとか、工夫がよくわかるようになったんです。例えば、なぜ「この商品はこの量しか作れないの?」ということがあっても、その理由がわかるんですよね。そして、理由がわかると店舗でも「売る工夫」ができるようになります。そうすると、わたし達店長からスタッフへのコミュニケーションも変わってきたのです。
例えば、「この金つばは、○○という理由でこの量しか作れない。味の劣化を防ぐためには、なんとか(商品の入れ替えを)早く回転させなきゃいけないんだけど、そのためには、どのようにお客様に提案をすればいいんだろうか?」というように、考える視点が生まれるんです。
正直なところ、これまではただ「工房から送られてきたものを」「ただ店頭に出して売る」だけだったのが、理由がわかると、みんなで考えるようになって、「じゃあ、ただ単品で売るのではなくて、プレゼント用に個別パッケージをしたらどう?それをディスプレイしてみたら、お客様にプレゼントとしても使えますよという提案になるかも!」と売り方が変わるんですよね。
売り方が変われば、当然売る数も変わりますし。
それに、何よりそうやって売れたことを職人さんに報告しますと「美味しい状態のままお客様にお届けできたんですね、よかった!」とすごく喜んでくださるのが嬉しくて。

河合  この「情報共有」という言葉も、トレセンで教わったくらいなんですよ(笑)。トレセンを始めた3年前と比べると、会議もなかったし、本当に変わったなあ、と思いますね。特に最近は変化を感じています。わたし達も意識が変わりました。

どんな風に意識が変わったのでしょう?

河合  昔は、もう「ただ売ります」みたいな感じでしたかね。色々考えていたりはするんですけど、意見があっても誰に何を言えばいいかわからなかったですし。それに言っていいのかな、とも思っていました。
今も、まだまだ足りていないかもしれないけど、少なくとも3年前に比べたら「待ちの姿勢」ではないかな、って思います。

國島  わたし達だけでなく、会社も変わってきているんですよね。
例えば、毎月29日は「富久屋の日」と言って、その日限定の季節を感じる和菓子が企画・販売されるんです。その時に「この商品は、新人の職人さんのデビュー作のお菓子だ!」なんてことがわかった時に、お店もものすごく盛り上がるんです。社長に何度も何度もダメ出しされながらも、とても思いを込めてできたお菓子だから「絶対に頑張って売ろう!」って。そうやって売れて、職人さんに報告すると「ありがとうございます!」って本当に喜んでくれるんですよ。それを見てさらに皆で祝福するということが起きたりしていて…。本当に嬉しかったです。…話しているだけで、ちょっと目頭が熱くなってしまうくらい(笑)。

河合  こんなこと、何年か前にはなかったんです。職人さんと話すどころか会う機会もなかったし。それがやっといまこうやってチームワークが生まれて「なんだろうこの一体感!」と思うことが日々起こっていて。それが今、楽しさですね。
トレセンを始めたころは、実は自社のこと紹介するのがちょっと億劫だったんです。言ってもわからないだろうし、とか。
でも、今は本当胸張って言える。今は本当にわたしここでよかった、って思うんですよね。

K  わたし達もこうしてトレセンに通わせて頂いて、社長の話していることの本質が理解できるようになってきました。社長が、そうさせてくれているというのもあるのかな。学んだことを活かすことも含めて、好きにやっていいよ、と任せてくれていることも、ありがたいなと思っています。トレセンがなかったら、視野も狭いままでしたし、会社も今ほどはまとまっていなかったじゃないかと思うんです。だから、本当にありがたいなあ、と感じています。

これからの目標、お聞かせください!

國島  実は、今回のインタビュー「何をお答えしたらいいんだろう?」とちょっと戸惑っていたんです。そこで社長に相談したところ「トレセンで知識を得て行動も変わったと思うけど、2人は“意識”が変わったのが、大きいんじゃない?」と言っていただいて…。「昔はただ『どうしましょう』だったのが『こういう風にしようと思います』って言えるようになったんじゃない?2人とも計画性をもって俺に話すことができるようになったと思っているよ」とも言ってもらって…。

國島、河合    「意識高まってたんだ…!」  なんて、改めて気づかせてもらいました(笑)。やっと少し、成長実感をもてたという感じです。でも本当にまだまだ、なので。わたし達が会社のコミュニケーションの中核にいるのであれば、もっとその役割を果たしたいな、と思います。これまでなかったコミュニケーションが生まれて、目標がまとまってきた。大変な時には支え合えるようになってきたので、これをもっと良くしたいし、もっとみんなでやっていける「組織」にしたいな、と思っています。

河合  本当にいままで、お互い名前しかしらなかったのに、トレセンで学んだことを活かしていくことで、社員一丸となるような空気があって。今、楽しくてしょうがない、っていう感じなんです。これからも、トレセンを活かして、もっと社長に言われたことや期待に応えられるようにがんばりたいな、と言う風に思っています!

COMPANY DATA

有限会社富久屋

〒355-0017 埼玉県東松山市松葉町1-11-15(本店・春秋庵)
http://www.rakuten.co.jp/mamekuzu/

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