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  • HRレポート
  • 2020.12.27

社員研修の効果を高めるために!研修後の効果測定の重要性とその方法

社員研修は従業員の力量の適正化を図るために効果的な施策ではありますが、一部の組織では「研修を行うこと」が目的になってしまい、本来の目的が失われているケースがあります。
研修を行うことの目的はさまざまです。
・社内のノウハウを共有する
・業務遂行のために最低限必要な知識を身に着けさせる
・新入社員の力量測定のために行う
上記のような「本来の目的」を達成するためには、研修後の効果測定が必要不可欠です。
今回は、社員研修の効果を高めるために効果測定がいかに重要なのか、また具体的にどのような方法で測定すれば良いかということについてご紹介していきましょう。

【目次】

研修は「実施したら終わり」ではない!

「社員研修は一度行なったら今後一切行わない」という企業は少ないと思います。通常、「中途入社してきた社員全員に対して行う」「新入社員に対して毎年行う」という企業がほとんどではないでしょうか。

このように繰り返し行うものは、継続的に改善を重ねていくことが望ましいことは言うまでもありません。狙った効果を発揮できていないものに時間や費用を投資していては、会社の首が締まっていくだけです。

しかし、多くの企業では研修後に簡単なアンケートを行うのみにとどまっており、理解度を測定する取り組みまでは行っていないのが実情です。これでは、効果測定や改善のための情報収集が十分とはいえません。

まずは、研修後の効果測定を行う重要性について、詳しく掘り下げてみていきましょう。

 

研修後の効果測定の重要性とは?

研修の中でも定期的に行われるものは、効果検証を行なうことで次の開催時により良い研修が行えることにつながるため、効果検証を行い改善を重ねていくことが重要です。

その理由としては以下のようなものが挙げられます。

研修には時間も費用もかかる

そもそも、社員研修はさまざまなコストをかけたうえで行われます。研修会場を用意したり、必要機材を用意したり、場合によっては講師を招いたりします。これには当然費用が発生します。

研修を完全に内製化する場合にも社内の人材が稼働することになります。人件費が発生することはもちろんですが、その研修の準備をしている間に本来売上になり得た機会を損失していることにもなるのです。

そんな研修が十分な効果を発揮できていない場合、会社にとっても大きな損失になります。

研修の効果が高まれば業績に直結する

次に、良い研修を行えば業績に直結するというのも効果測定が重要な理由の一つです。社員研修とは、いわば雇用した人材への投資です。つまり良い研修を行えばそれは会社に業績という形で跳ね返ってくるのです。

初回の開催で、狙い通りの効果が生まれる「良い研修」を行えればよいのですが、なかなか難しいことでもあります。そのため、開催を重ねるごとに継続的に改善していく必要があるのです。そして、この「継続的改善」のために効果測定が必要になってきます。研修の課題点や良い点を抽出し、客観的な評価を下し、合理的な視点でテコ入れしていくことで、研修は年々良いものになっていくでしょう。

 

研修の効果測定でおさえておくべきポイント

では、社員研修の効果測定はどのようなポイントに注意して行えばいいのでしょうか。

下記では、研修の効果測定を行う際に押さえておきたい基本的なポイントについてご紹介していきます。

 

研修の方針や目標を明確にする

最初に押さえておきたいポイントは、研修を効果測定して改善するという一連のシステムの流れです。研修におけるPDCA(計画⇒実行⇒確認⇒改善)を意識したシステムを構築することで、研修プログラムを継続的に改善していくことが可能になります。

このPDCAサイクルというフレームワークで継続的に研修の効果を高めていくためには、研修計画を立てる時点で「測定可能な目標」を用意しておきましょう。

例えば、「新入社員のビジネスレベルを向上させるために研修を行う」という目的で研修を行うのであれば、下記のような測定可能な目標を掲げることができます。

  • 新入社員に対するクレーム数の減少
  • 新入社員の売上向上

「クレーム数」であれば、何%減少したということが明確ですし、売上に関しても何%上がったということを評価することができます。上記のような「数値」という形で結果に残る具体的な目標を掲げることで、研修の効果測定が可能になります。

この目的が「ビジネススキルを向上させる」のような曖昧なものであった場合どうなるでしょうか。「ビジネススキルが向上したか」ということは、数値によって評価ができず、「なんとなく、良くなった気がする」という曖昧な判断でしか評価を下せなくなってしまいます。これは合理的ではありません。

 

評価は4つのレベルに分ける

次に押さえておきたいのは、研修の評価基準についてです。研修の結果が「業績」や「売上」に影響を与えたかを測定することは重要ですが、効果が見えるまでには時間がかかります。一方、研修を行なった後の受講者の反応や理解度については、研修後に容易に計測が可能です。

目標は計測可能であるべきなのですが、その目標はいくつかのレベルに分けて評価されるべきです。なぜなら、売上やクレーム数の減少といった結果は他の要因によっても左右されるものであり、計測することが容易ではないためです。

研修の効果測定については、さまざまな研究がなされてきましたが、その中でも特に有名な”カークパトリックモデル”では、以下の4つのレベルに分けて測定を行うべきだとされています。

 

レベル1:反応 参加者の反応はどうだったか

レベル2:学習 参加者の知識や能力は向上したか

レベル3:行動 研修での学びが活用されているか

レベル4:結果 業績や売上のような形でビジネス上の成果があったか

 

「反応」は研修内容を直接的に評価するものでありますが、研修で本来得たい目的が達成されるかどうかは、その時点では不明確です。

「学習」は、例えばテストを行うことによって研修の良し悪しを評価することができる要因でもありますが、参加者のもともとの技量や知識によっても左右されます。

「行動」は「学習」よりも「研修の結果得られたもの」であることを証明することが困難であり、「結果」は「行動」よりも測定が困難です。

つまり、「どの程度、他の要因によって左右されるか」を意識したうえで総合的に研修の効果を測定することで、測定の精度を高めることが可能になるのです。逆に言えば、「反応」だけ見ていても「結果」だけ見ていても、研修の確実な効果測定を行うことはできないのです。

先程ご紹介した通り、研修によって得たい結果、計測したい結果は数値にして測定すべきですが、「何を持って評価するか」に関してはこういった効果測定モデルを参考にしてみるとよいでしょう。

 

研修の効果測定を行う方法とは?

ここまで、効果測定の重要性や、見るべきポイントについてご紹介してきました。

続いてはより具体的に、研修の効果測定をどのように行えばよいかということについて、先程紹介したカークパトリックモデルにならって列挙していきましょう。

 

レベル1(反応)の効果測定

反応の測定は、「受講者がその研修プログラムを気に入っていたか、どの程度理解できたか」ということを、研修後のアンケートや受講者の反応から受講者の理解度や満足度を測定することが可能です。

レベル1(反応)の測定を行う場合には、以下のような点に注意しておきましょう。

  • 定量化することを目的としてアンケートを組む
  • 受講者の意見や感想を書かせる設問を用意する
  • アンケートは研修直後に行う

反応の測定は非常に単純です。一方、それが業務に実際に活用することができるかどうかについてはまだ受講者は判断がつかないため、反応の測定のみでは、研修効果を十分に測ることは出来ない点は留意しておきましょう。

 

レベル2(学習)の効果測定

レベル2(学習)の測定では、受講者の知識やスキル習得度について測定を行います。もう少し噛み砕いて言うと「受講者がその研修によって何を学習できたか?」ということを測定します。

学習の測定を行う方法はさまざまですが、より定量的に効果測定を行うためには、研修前後に同じテストを受けさせるという方法があります。研修前にテストを受けさせ、答えを明かさずに研修後にも同じテストを受けさせれば、研修を行ったことによる効果が計測可能になります。

この他にも、それなりのサンプル数が必要になりますが受講者と非受講者に同じテストを受けさせることで計測する方法、ロールプレイングによって効果を測定する方法も存在します。

ロールプレイングによって測定を行う場合は、「どのように数値化するか」ということについて考慮する必要があります。ロールプレイの採点者によって測定基準にばらつきがあったり、基準を決めずに採点したりすると測定の精度が落ちてしまうためです。

 

レベル3(行動)の効果測定

行動の測定は、「研修後に、日常業務でどのような行動変容が見られたか」ということを測定します。

行動の測定にも、いくつかの手法が存在します。

  • 受講者、上司や部下からのヒアリング
  • 受講者と非受講者に対して同一の測定を行う
  • 測定の期間を空けて数回に分けて計測を行う

このとき注意しておきたいのは、研修実施前にも上司や部下にヒアリングをしておくことです。また、上司や部下からの評価はタイミングによっても変動する可能性があるため、できるだけ多くの人からの意見を集めるとよいでしょう。

ここでもやはりできる限り「数値化」をする工夫をしておくことで、研修効果を客観的に評価できるようになります。

 

レベル4(結果)の効果測定

結果の測定では、「受講者の行動変容が組織にどのような影響をもたらしたか」ということを測定します。この「結果」の測定を行う際には、業績や売上のような組織内の人々の様々な要因によって左右されるものではなく、なるべく個人単位で達成可能な指標を用意するのがよいでしょう。

例えばですが、営業担当者に対する研修であれば新規開拓件数や売上実績、製造担当者に対する研修であれば不良品率や生産性向上率といった指標を設定します。研修の効果を測定するのですから、「さまざまな要因によって左右されるもの」よりも「個人の行動によって左右されるもの」のほうが指標として望ましいためです。

ただし、モチベーション向上や環境マネジメントシステム関連の研修では離職率の低下率やコスト削減率といった指標が適切です。このあたりは研修内容と照らし合わせて決定するとよいでしょう。

結果の測定を行う際には、以下のようなポイントを押さえておきましょう。

 

  • すぐに測定するのではなく、結果として現れるまでの期間をある程度設ける
  • 研修にかかった費用をもとに費用対効果を算出する
  • 研修前後あるいは受講者と非受講者を比較することで客観的に評価する

 

まとめ

今回は研修効果を測定することの重要性をご紹介するとともに、研修の測定方法や測定時の注意点についてまとめました。社員研修は多くの企業で「やりっぱなし状態」になっており、しっかりと計測ができていないことが課題ですが、効果計測まで意識して社員研修の質を継続的に改善するシステムさえ構築してしまえば、確実に効果を出せるはずです。

今回ご紹介したカークパトリックモデルのようなモデルを活用しながら、PDCAを意識した研修効果測定を行いましょう。

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