こんにちは、FCEトレーニング・カンパニー講師の平井 純(ひらい じゅん)です。
今日は、研修講師の視点から
「話をする時の準備」に関する話をしたいと思います。
話の準備について、結婚式のスピーチから学ぶ
突然ですが、あなたは結婚式のスピーチを頼まれたことってありますか? かくいう私は、まだ経験がありません。。。何年か前の話なんですが、友人の結婚式に参加したときの事です。
同じテーブルに、友人代表としてスピーチする人がいました。その人は、近くにいるだけで緊張感が伝わってくるくらいの緊張したご様子でした。しかし、その人は、普段は地元の商工会議所でセミナーをやったり、何百人という人の前で話をした経験のある人らしかったのです。そんな人でも、数十人の前、しかもセミナーよりも短い時間なのに、そんなに緊張をするものなんだな…と、そう思いました。
短い話の準備ほど難しい…
そのころ私は、「結婚式のスピーチのような短い話は、短い時間で準備できるはず。だから短い話の方が楽で、長い話を準備する方が大変だ。」そう思っていました。だから、ついその友人代表の人に対して、「いつも長い時間の講演をされているんだったら、余裕ですよね。」などと声をかけて、相手を落ち着かせようとしました。
すると、その人からこんなことを言われたのです。
「そうですね。研修の講師の人なら、長い時間話す方が大変だと、そう思うかもしれないですけど、私は短い話をする方が、実はその何倍も難しいと思っています。」
「えっ!?」
私はその言葉を聞いて、ハッとすると同時に、自分自身のことも振り返りました。
たしかに…短い話の準備は難しいな…
すると、たしかに、よくよく考えてみると、3分くらいの短い時間で話す方が、難しいことがあるな、と感じたのです。例えば、初めて会う人との自己紹介の場面や、長い背景のある話を、キュッと短くコンパクトに伝えなければいけない研修の場面など。
油断すると、ついつい余計な話をしてしまったり、言葉が冗長になったりして、時間オーバーしてしまうことが実際にあるなぁ、と、そう思ったのです。
短い話であればあるほど、一言一言が勝負
1919年にノーベル平和賞を受賞した元アメリカ大統領ウッドロウ・ウィルソンがこんな言葉を残しています。
「もし私が10分のスピーチをするなら1週間の準備が必要だ。15分なら3日、30分なら2日、しかし1時間のスピーチならもう準備が出来ている。」
長時間だと、話が横道に逸れても何とかリカバーがきくし、相手との信頼関係も徐々に作っていくことができる。しかし、短時間だとそれができない。短い時間であればあるほど、相手の心に響く話し方をするために、一言一言が勝負。リカバーがきかないからこそ、一つ一つの言葉を大事に発する。
だからこそ、丁寧で丹念な準備が大事になる。もちろん、どんな研修でも丹念な準備が必要ですが、特に短い時間であればあるほど、その重要性が高まるということを実感する出来事でした。
私が普段行っている研修は、時間の短い研修が多いです。丸一日の研修でも、1週間の研修よりは短い、そう思っています。だから私の研修お越し下さる皆様の気持ちに応えられるよう、精一杯の準備をします!
あなたが「準備にかける時間」について、見直すきっかけとなったら嬉しいです。これまでと、準備への取り組み方が変わることがあるかもしれませんね。
今日は「話をする時の準備」について書きました。このコラムが皆さんの「働くをおもしろく」するお役に立てれば幸いです。いつか研修でお会いできるのを楽しみにしております。
これからも皆様の「働くをおもしろくする」ためにお役立ちできる情報を提供していきます。
以上、平井 純(ひらい じゅん)でした。
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