「粋に生きろ」
先日私たちの会社で、コミュニケーションに関する研修がありました。その時に講師の方に言われて、一番わたしの心の奥深くにグサッとささった言葉です。
「だから、わたしのコミュニケーションはうまくいかないのか、、」と深く気付きました。
なんとなく、そうしないといけないと気付いていたこと、でもできていなかったこと、そしてチャレンジしていこうと決めたことです。
今日は、この時に習った「粋(いき)な生き方」について、学びをシェアしたいと思います。
馬鹿力(ばかりょく)
先日受けた、とある研修というのはソーシャル・アライアンスという会社の社長である岡根さんによる研修でした。私たちは研修会社ではありますが、研修を受けることは結構よくあります。そこでのテーマは、大きなくくりで言うと、
コミュニケーション。コミュニケーションというと、テーマが広いのですが、いろんな角度からおもしろいお話をたくさんいただきました。
たとえばその中で、馬鹿力(ばかりょく)という言葉についても教えて頂きました。馬鹿力とはたぶん岡根さんの造語なのですが、手加減をしない、とか、あきらめない、本気でやる力という意味なんだそうです。
火事場の馬鹿力という言葉がありますが、これも馬鹿力のひとつです。手加減をしない、本気でやると、とんでもない力が出るということですね。(本来の意味とちょっと違うかもしれませんが、)逆に、馬鹿の反対に利口という言葉があります。これは、うまくやろうとするとか、手加減をするという意味にもとれるんだと習いました。
この時、たとえ話でエジソンの例がでました。エジソンは馬鹿力を使って、電球を発明したと岡根さんは言うのです。有名な話ですが、彼は、1万回以上の電球がつかない失敗をしましたが、
「これは失敗ではない、電球がつかないという発見をしたんだ」と言ったといいます。
これは立派な馬鹿力です。良い意味で加減がわかってない、それでいて、とにかく本気、絶対にあきらめなかったのです。
現代は、利口な人が多すぎる。だから馬鹿力をつけてもらいたいと言っていました。この話で、馬鹿力があることが大事なのだと深く理解しました。多くの人は、わたしも含めて、この馬鹿力が足りない。悪い意味で手加減をしてしまっていて、早い段階であきらめてしまっているんだな、と思いました。
しかし、私はこの後さらに深い気付きをこの研修で得ました。わたし自身がこれまでどうしてコミュニケーションがうまくいかなかったのか? 周りの人たちをうまく巻き込めず、仕事で成果がでなかったのか? が分かったことがありました。
それは、
「粋」という考え方でした。
粋と無粋
粋とは、一言で表現するのは難しいのですが、損得感情だけで動かない、とか、常に自己責任、主体的にものごとを考える、というようなことで、岡根さんはまさに武士道のようなものだ、とお話されていました。
たとえば普通の人は、食べるものがない時、食べられない、と言うが、武士は、食べないと言う。食べられない、は被害者意識であり、食べない、は自分の意思。人生を受動態で生きるのか、能動態で生きるのか? これは7つの習慣とも通ずる考えだと思いました。
これとは逆に、損得勘定で考える、自己責任がないこと。粋ではないことを、無粋とか野暮だとか呼ぶんだそうです。これまでなんとなく「粋だ」とか「無粋、野暮だとか」使っていましたが、ここまでちゃんと習ったことはありませんでした。と、ここまでは、研修を受けた時の気付きです。この研修を受けた後、よくよく自身のことを振り返ってみた時に、まさに私のこれまでの人生の中でのコミュニケーションの課題がここにあった、と深く深く反省をしたのです…
わたしのコミュニケーションの課題
振り返ってみると、わたしは、粋な生き方はしてきませんでした。無粋、野暮でした。これが私のコミュニケーションの最大の課題だと思いました。
たとえば、仕事で「ちょっとこれやっといて」といわれた時も、それって今自分がやっている仕事と天秤にかけた時に今、自分がやるべきことか? 自分にとって得があるか? を判断し、イエスノーを言います。これは一概に良いとか悪いとか言えないかもしれませんが、深く振り返ると、すべて自分の損得勘定だけで判断をしてしまっていたのです。
だから、「今日、ひさびさに軽く飲みにいこうよ」と誘われた時にも、損得勘定で行くのか、行かないのかを判断してしまいます。これはプライベートでもそうで、自分に得があるかないか? ないならしない、というのがわたしの思考や行動習慣としてありました。
なんとなく気付いてはいました。だから、そうでない粋な人に強く惹かれていました。
ついこの間、Facebookか何かの記事で読んだのですが、
「人は自分にないものに魅かれる」とありましたが、まさにそうでした。わたしの周りには粋な人がたくさんいます。
「そんなことやってもあきらかに得はないはずなのによくやるなー…(そんな行動ができてうらやましい)」
とずっと思っていました。そして、そういう人の周りには自然と多くの人が集まってくるのです。こういう人が粋な人なんですね。
スポットライトをあてる
わたしはこの研修に出て、深い気付きを得ました。参加の機会をもらえて、本当によかったです。
何をどうしたら、こんな自分が変われるか分かりませんが、この研修で考えを毎日思い出すことで行動を変えてみようと思っています。わたしは常に自分にスポットライトをあてたい、と思っていました。しかし、今年一年は、自分にスポットライトをあてる生き方をやめ、コミュニケーションをとる相手に、スポットライトをあてるコミュニケーションを取ろうと思います。もとい、取ります。
わたしは毎日「今日一日、お客様とチームのために働きます。」というメールをメンバーに送ってから一日をスタートしています。
少しずつ、自分のコミュニケーションを変えていこうと思います。いえ、変えていきます。
以上、天大でした。
PS
ソーシャルアライアンス、岡根さんの書籍、「オーマイ・ゴッドファーザー」はとてもオススメです。子どもを子ども扱いするな、変なことをしろ、馬鹿力を磨け、など鋭いタイトルの章がもりだくさんです。読書のカリスマといわれている清水克衛さんもオススメのコメントをしています!
岡根さんの書籍:オーマイ・ゴッド・ファーザー
PPS
岡根さんの講義が、Find!アクティブラーナーというサイトでもご覧いただけます。学校の先生向けの内容ではありますが、ビジネスにおいても活用できるコミュニケーションスキルです。
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