「あーそれね、知ってる、知ってる。」
知っていることと、できていることは違うよ。知っていても、できていないと意味がないよ。
これは私たちが自戒の意味も込めて、大事にしている考え方の一つです。そうですよね。知ってるだけじゃ意味がないんですよね。なんですけど、、、意外と、気が付くとこういう状態になってしまってることってありませんか?
この、「知ってる、知ってる」という人を知ってる星人とか呼んだりしていますが、、、まさに、この知ってる星人に私がなってしまっていたな、と感じた最近の恥ずかしい出来事をシェアしたいと思います。。。
とある研修にて
それは、先日の研修でのことでした。シナジーを創り出す、という演習がありそこに私も参加者として加わることになったのです。初めて演習を実施したのですが、内容としては、とても面白いものでした。
どんなものだったのか、少し具体的にお伝えすると、まず、2人ペアになって、AさんとBさんを演じます。
Aさんは、
「社員のモチベーションが上がる懇親会を来週の金曜日に開催する」というテーマで、企画内容をBさんに提案します。
それに対して、Bさんはその提案に意見をする、というものです。
こういった企画の提案は私にとって得意分野(?)だったので、私は、Aさんとして、
「暖かくなってきたから、アジサイの花見をする」(!?)というナイスな企画を考えました。。一方、Bさんには、2つのパターンを演じてもらいます。
1回目のパターンは、
「Yes, Butで理由をつけて反対する」
つまり、「いいんだけど、○○じゃないですか~?」と難癖つける、ということです。
そして、2回目のパターンは、
「Yes, Andでさらに良い意見を返す」です。「いいねー!だとするとこんなのどう?」という感じです。
1回目の「Yes, But」の時、私の企画は、見事にダメ出しされまくりました。
「いいけど、、今更、花見??」
「しかも、なんでアジサイ? 微妙、、」
「てか、そろそろ梅雨じゃないですか? 外じゃなくて中じゃないですか?」
私のナイスな企画は、全く前に進むことがありませんでした。。
一方、2回目のワークの時は、全然違いました。
「あえて、この時期に花見!」
「いいですねー。あったかいし。」
「さらに、ゲームとかカラオケとかもやっちゃいます?」
と、だいぶ盛り上がりました。(冷静に考えると、花見しながらカラオケって、、、今ドキどうなの?と思いますが笑)
と、まぁ、あなたもきっとそうなんじゃないかと思いますが、私もペアの人も、演習をする前から、こうなることは大体予想がついていました。
なので、講師からも、「まぁ、大体皆さんもこうなるんじゃないかって分かってたと思うんですよねー」と言われました。
なんですが、、、
「で、ここで大事なのは、皆さん、普段のコミュニケーションでどっちが多いですかってことですよね。」
と言われた時の衝撃は半端じゃなかったんです。。
知ってる星人
「皆さん、普段のコミュニケーションでどっちが多いですか? 意見を言われた時、Yes, Andで、いいですね!さらにこんなのどうでしょう? が多いのか? それとも、Yes, Butで、いいんだけど、この場合はどうするの? こんな制約条件あるんだけど? そもそも◯◯って◯◯じゃないの? という意見が多いのか?」
、、、
その瞬間、私の頭の中で、走馬灯のように、最近の上司、先輩や同僚、後輩とのコミュニケーションが一気に思い出されました。すると、感覚的には90%ぐらいが、Yes, Butだったと感じられたのです。
「この演習って、こういうことでしょ?」と思っていただけに、強いショックを受けました。。なぜ、そうなってしまったのか? と考えてみると、原因の1つは、経験によるものではないか、と思いました。
私はFCEグループに入社して、5年。ある程度、仕事でも成果が出せるようになってきて、自信もついてきて、がゆえに、ぶっちゃけ、結構自分の仕事への意見・助言に対して、
「いや、でもそれって難しいんですよ~」
とか、
「前やったことあるんですけどね~」
とか、思っちゃってたんです。
でも、それじゃあシナジーは起こらないんですよ、ってことです。で、そりゃそうだよね、ってことが、知識として知ってる、だけだと全然意味がないよ。むしろ、知ってる星人は、知ってるけど、直そうとしないからやっかいだよってことなんです。
そんな、知ってる星人に自分自身がなってしまっていたということに、この演習で気付いたのです。もとい、気付かされたのです。
「まずは、気付くことが大事。私たちは無意識のうちに制約条件を意識してしまうものです。だから、まずは意識的に、Yes, Andを使うこと。そしてさらに、仕組みにできたらいいですよね。」
講師はそう言って、ウォルト・ディズニーの有名な3つの部屋の話もしてくれました。ウォルト・ディズニーは、アイデアを考える時は、自分の中に3つの部屋を作っていたという話です。
1つめはドリーマーの部屋。
ここは、大きな夢を閃く部屋で、「なんの成約もなかったら?」とひたすらアイデアを出す部屋です。
2つめはクリティクスの部屋。
ここは、批判をする部屋です。「できない理由や否定的な意見を出し、100%の否定をする」部屋です。
そして、3つめがリアリストの部屋。
夢と批判を踏まえ、現実的に考えて、実現させる具体的な案を考える部屋です。こういった仕組みを使うことも、ひとつ参考になるという話でした。
知っていることとできていることは違う。
私たちは無意識に制約条件を考えてしまう。すると、シナジーが起こらないので、意識的に、もしくは仕組みで、Yes, Andを習慣にしていこうと、思いました。
今日の話が、あなたとあなたの会社の働くをおもしろくするヒントになれば幸いです。
以上、天大(てんだい)でした。
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