皆さん、こんにちは!
前職は塾で国語と社会の講師をしており、その時に学んだことが今でも活かされているなと感じているFCEトレーニング・カンパニーの平井です。
さて、世の中の受験生にとっては、まさにこれからが佳境というシーズンに入ってきましたね。
実は、前職を離れた今でも、テストを作成する機会が何度かありました。
人事担当をしていた時の社内テストや、先日、弊社主催で実施された全国統一テストなど…社内ではテスト屋」という称号を与えられています。
作成する度に、当時学んだことを思い出しているのですが…
ここでお聞きしてみたいと思います。
「テストを作成するときに、まず最初になにから始めると思いますか?」
まず、なにから始める?
- 大まかなテストの範囲を決めること?
- 配点を決定すること?
実際に「テストを作る側」になると、何から手を付けたらいいか、結構悩みどころなんですよね。
私が働いていた塾で、先輩の先生から学んだのは、「たった一つ」のことからまずは始める、ということでした。
それは…「想定平均点を決める」ということ。
テストを受ける方たちが受け終わった後に「平均点がどれくらいの点数になっているか」を最初に決めるというのです。
前提としてお伝えしたいのは、テスト作成には色々なやり方があると思いますので、このやり方が全てだとは思っていません。
私は、一つ覚えのようにこのやり方でしかテストを作ったことがありませんが「今回のテストは失敗だったな~」というものは、一つとしてなかったと記憶しています。
想定される平均点を先に設定することで、
- 問題の難易度をどうするか
- 点数配分や問題の種類をどうするか
- どこまで範囲に含めるか
など、細部を決めることができるようになりました。
平均点を決める=終わりの形を考えること
今にして思うのですが、この「平均点を決める」ということは、置き換えると「仕事の目標を決める」ということに他ならないと思います。
別の表現を用いるのであれば
「終わりを思い描くことから始める」と言ってもいいかもしれません。
塾で働いていた時、テストを作成するというのはある意味「花形」の仕事でした。
これまでやってきたことがちゃんと定着しているか、それが試されるという意味があるためです。
だからつい
「あんな問題を出したらどうだろう?」「こんなひっかけ問題を作ってみたら?」みたいに、細部からこだわり始めてしまうことが最初の頃は多かったように思います。
でも、そういうテストに限って「こんなはずじゃ…」という想定外の結果に終わってばかりでした。
これ、テストに限らず、他の仕事も一緒なんですよね。
きちんと終わりの形を考えることなしに、ただ自分がやりたいことから取り組んでしまったり…やりやすそうなことから取り組んでしまったり。
そうすると、せっかく時間を費やしたのにもかかわらず、終わってみたら「こんなはずじゃ…」と、なってしまう。
数年前まで、そんなことを繰り返していたように思います。
仕事じゃなくて、趣味でやっているのか?と今思えば恥ずかしい限りです…。
趣味の世界なら、それでもいいかもしれません。
ですが、私達がやっているのはビジネスであり、そこにはお客様がいるんですよね。
終わりの形=ゴールを先に考えることで
「目指すところまで行くために必要なものは何か?」「どうすればゴールにたどり着けるのか?」などということを真剣に考えるようになりました。
今回テスト作成を振り返ることで自分が得たものは2つです。
1つは、どんな仕事も終わりの形を先に考えてから始めることの重要性。
そしてもう1つは、過去に経験したことで、無駄なことは何一つないんだなということ。
もう20年近く前の話が、全く違う仕事をやっている今の自分の役に立つなんて、本当に凄いことだな、と一人で感慨にふけっております。
以上、トレーニング・カンパニーの「テスト屋」平井でした。
PS
想定した平均点にほぼズバリだった時のやってやった感は「働くをおもしろくしている瞬間」そのものでした!