リーダーシップを発揮する社員の具体的な行動8選
ダイバーシティ&インクルージョンとは?
人々の多様性を受け入れて、活かしていくこと
「“ダイバーシティ&インクルージョン”」昨今聞くようになった言葉ですが、
そもそも注目されるようになったのでしょうか。
その理由として
- 多様な人材を受け入れることで、人材を確保するため
- 多様な人材がその能力を発揮する機会を提供することで、企業として成長していくため
ということが挙げられます。
では、「ダイバーシティ&インクルージョン」とは具体的に何を指すのでしょうか?
簡単に言うと、次のように整理できます。
- ダイバーシティ = 多様性、違いを受け入れること
- インクルージョン = 違いを活かすこと
つまり、企業や組織において
「人々の多様性を受け入れて、活かしていくこと」が
ダイバーシティ&インクルージョンの本質です。
ダイバーシティには段階がある
また、ダイバーシティ(多様性を受け入れること)には段階があると言われています。
- 段階1: 視覚的にわかる違い (年齢、性別、人種など)
- 段階2: 価値観や性格など内面的な違い
段階ごとに違いや多様性について知り、受け入れていくことが重要です。
多様性や違いといっても、年齢、性別、人種など視覚的に分かるものだけではありません。
価値観や性格など内面的なものについても理解を深め、尊重することが大切です。
「ダイバーシティ&インクルージョン」を実現する3つのステップ
ダイバーシティ&インクルージョンを実現するためには、
以下の3つのステップで進めていくことが基本といわれています。
1: 違いに気づく
多様性や違いを「知る」ことが出発点です。
2: 違いを受け入れる
価値観や背景の違いを理解し、受け止めること(=ダイバーシティ)。
3: 違いを活かす
受け入れた多様性を、組織の中でどう活かすかを考えること(=インクルージョン)。
ダイバーシティ&インクルージョンは、人種や性別といったテーマだけでなく、
多角的な観点で捉えるべき課題でもあります。
▼様々なダイバーシティ&インクルージョン
意識すべきは「アンコンシャスバイアス」
人はどうしてもバイアスがかかってしまうもの
“ダイバーシティ&インクルージョン”を実現していくために、
意識していかなければならないこと、それが「アンコンシャスバイアス」です。
人は誰しも、偏見や先入観といった「バイアス」を持ちやすく、
特に、無意識のうちに抱いている「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)」は、
自分では気づきにくいとされています。
▼アイコンシャスバイアス(無意識の思い込み)の例一覧
アンコンシャスバイアスに気づくための第一歩
アイコンシャスバイアスにおいて、重要なのは「自分を知ること」です。
「自分にはバイアスなどない」と思わず、過去の経験や日常の考え方を振り返ってみましょう。
例えば、「私はこういう状況でこう考えがちだ」「特定の見方に偏る傾向がある」と気づくことができれば、
それが最初の一歩となります。
こうした自己認識を深めることで、自身思考の幅を広げることができ、
多様な視点を取り入れやすくなるのではないでしょうか。
しかし、個人だけでアンコンシャスバイアスに気づくのは難しい場合もあります。
だからこそ、「チーム」や「組織」で意識を共有し、客観的に考えを見直すことが重要です。
「ダイバーシティ&インクルージョン」の考え方をチームや組織全体に、
浸透させていくことが、さまざまな価値観を受け入れやすい環境づくりにつながっていきます。
今すぐできる!実践トレーニング3選
① 【チェックシート】職場で、日ごろ次のようなことはありませんか? (所要時間: 5分)
このような言動は、アンコンシャス・バイアスから起きている可能性があります。
日常の言動について、自分がどのような前提で判断や発言をしているかを改めて振り返ってみましょう。
② 以下の動画を視聴し、どんなことに気がつきますか? (所要時間: 3分)
Folio Port. (2023, Jul 2). ACジャパン「聞こえてきた声」[Video]. YouTube.
https://youtu.be/sE2j2eLaBQ8?si=IpIGgdNzsyqVr01-
ご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
私自身、こちらの動画を目にする度に、「無意識の思い込み」に陥っていないか、考えさせられます。
(皆さんは、いかがでしたか?)
③ チームで実践「マイストーリー」
最後に、弊社の取り組み「マイストーリー」について紹介します。
マイストーリーとは「今までの人生や好きなことを、発表する時間」で、
弊社では毎月1回チームメンバーが集まるタイミングで実施をしています。
マイストーリーにおいて大切にしていることは「メンバーを知る時間を定期的に作る」。
そのメンバー発表を聞き、「あ、この人にはこんな背景があるのか…知らなかった」
「面白い挑戦をしている人なんだ」など、新しい一面を知ることが出来ます。
国籍が違うメンバーのことを知ったり、ベテランを若手が理解する・若手がベテランを理解することで、
仕事以外の面から「その人」を知ることができる時間です。
こうした時間は、社内でのコミュニケーションのきっかけとなりますので、
一度やってみることもおすすめです。
▼あるメンバーのマイストーリー発表
まとめ
ダイバーシティ&インクルージョンについて、実践できる3つのトレーニングと一緒にお伝えしました。
- 「自分にはバイアスがない」という思い込みを捨てる
アンコンシャス・バイアスは、誰もが持ちうる無意識の偏見です。
「自分は大丈夫」と思い込むのではなく、自分自身の考えや行動を定期的に振り返る姿勢が大切です。
また働く環境や状況は常に変化します。その中で、自分の考え方が偏っていないか、
どのような影響を与えているかを確認することが重要です。
- 一人ひとりが主体者である自覚を持つ
一人ひとりが自覚を持って行動を変えることで、
組織成長を支えるダイバーシティ&インクルージョンの実現に近づきます。
定期的にお互いを知り、よりよいコミュニケーションをとることを意識していくことが重要です。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)は、ただ多様性を受け入れるだけではなく、
それを活かせる制度や環境を整備し、すべての人が働きやすい職場を実現する取り組みが重要です。