2022.04.08 2023.08.09
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言語化できないと損!?言語化能力を高めるトレーニング3選

「言語化能力」とは、自分の考えや意見を相手が分かりやすいように噛み砕き、伝える能力のことです。どんなに優れたアイデアを持っていても、それを的確に言語化し、伝える能力がなければ、上手く相手に伝わりません。

「自分は言語化が苦手だ」という人も、トレーニング次第でコツを掴めば、言語化能力を高めることができます。自分の主張を的確に言語化できるようになると、仕事における効率や生産性はぐっと高まります。

今回は、言語化能力を高めるためのポイントと、トレーニング3つをご紹介します。

【目次】

 

言語化とは?

そもそも言語化とは、自分の意見や主張を、相手に伝わりやすいように端的にまとめることです。

ビジネスシーンにおいて、「話が長く、分かりにくい」「何を言いたいのか、分からない」と言われた経験がある人もいるのではないでしょうか。人に自分の考えや意見を伝えるのは、とても難しいことです。だからこそ、思い浮かんだことをただ述べるだけではなく、シンプルにまとめ、かつ相手に伝わりやすい表現ができるような言語化をすることが必要となります。

また、言語化は話すことに限らず、資料などを作成する際にも必要な能力です。社内外問わず、プレゼンや重要な文書など、ビジネスではあらゆる場面で資料を作成する機会があります。読み手にとってわかりやすい文章を作成することで、相手からの信頼を獲得できるだけでなく、自分の意見や想いを相手に伝えることができるため、ビジネスパーソンには欠かせないスキルと言えるでしょう。

最近ではリモートワークを導入している企業様も多いのではないでしょうか。オンラインでのコミュニケーションは、対面でのコミュニケーションと異なり、「その場の雰囲気」や「ボディランゲージ」といった非言語的情報が少なくなります。そのため、自分の意見や感情を正確に言語化できることが、オンラインでも誤解なくコミュニケーションを取るために、これまで以上に重要になっています。

それでは、言語化能力を構成する要素を具体的に見ていきましょう。

言語化能力を構成する5つの要素

言語化能力を構成する要素としては、以下の5つが挙げられます。

観察力

言語化には、観察する力が必要です。物事に共通するポイントを見つけ、そこから本質とは何か思考したり、日常におけるちょっとした違和感や変化に気づき、それを言語化したりすることが言語化能力向上に役立ちます。日頃から周囲をよく観察し、さまざまなことにアンテナを張り巡らせながら情報収集する習慣をつけ、集約した情報を言語化してみましょう。

思考力

言語化のためには、自分の頭の中にあることを、相手が分かるように整理しながらまとめて、分かりやすい言葉にして伝える必要があります。自分の頭の中が整理できていなければ、相手に伝えることはできません。自分の思考を整理するのに有効なのが、複雑な考えなどをシンプルにしていく論理的思考です。論理的思考法を用いることで、因果関係の的確な捉え方や、論理構造の正しい組み立て方などが実践できるようになります。

客観的視点

相手に自分の考えや意見を伝えるときに、自分がどう伝えるかということに注目しがちな人が多いのですが、大切なのはどう伝えるかではなく、その説明を聞いた相手がどのように感じるかです。常に、「相手にどう伝わるか」ということを意識するといいでしょう。「ここは大切なポイントだから、ぜひ伝えたい」という自分の思いばかりが強いと、自分にとっては大切であっても、それが相手にとっては大切かどうかということにまで思いを巡らせることができなくなります。私たちが言語化する一番の目的は「相手に伝えるため」です。だからこそ、「どう伝わるか」という客観的な視点は非常に重要であると考えましょう。

語彙力

言語化するためには、語彙力が必要です。知っている言葉の数自体が少ないと、適切な表現に変換することができません。日本語の場合、同じ意味でも微妙にニュアンスが違っていたり、場面によって使い分けが必要なケースもあったりしますから、語彙が多ければ多い方が、より相手に響く言語化が可能となります。言葉のチョイス次第で相手が受ける印象も変わりますし、自分の意思をより正確に、自分が導きたい方向へと進めやすくなります。

要約力

相手に自分の考えを分かりやすく伝えるためには、要約する力が必要です。どんなに一生懸命話をしても、長々と話をしてしまうと「どこがポイントか分かりにくい」という印象を与えてしまいます。まずは、とにかく短くまとめて話をする練習をしましょう。一度、自分の話した言葉を文字に起こして表現を見直したり、言葉を削ったりしていくと、「自分がいかに長々と話をしていたか」が分かるでしょう。ぜひ一度、試してみてください。

言語化能力向上によるメリット・効果

言語化能力向上によるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。大きく3つご紹介致します。

自分の意見や提案が採用されやすくなる

どんなに素晴らしいアイデアを持っていても、それを周囲に伝えられなければ実現できません。さらに言うと、自分の意見や提案を採用してもらうためには、相手に理解してもらうこと、納得してもらうことが大前提となります。「どう表現したら、相手に理解してもらえるか」を常に考え、伝わりやすい表現で言語化することは、自分の意見や提案を通すために必要なスキルと言えるでしょう。

考えをまとめ、整理する力が身につく

物事を考えるときに、最初から端的に表現できる人は多くないでしょう。私たちはぼんやりしていたイメージを、具体化するために何をすればいいのか考え、それを整理しながら、実現可能な方法に落とし込むという作業を無意識のうちに行っています。この作業を意識して行うことで、思考プロセスの段階で物事を整理し、まとめながら構造化していくことができるようになります。そして結果的に、ビジネスシーンで大変役立つ「考える力」として、自分自身の身につきます。

自分の考えやアイデアを客観視できる

言語化の効果として期待できることに、自分のアイデアや思考、意見を客観視できるようになるという点も挙げられます。

例えば、落ち込んでいるときにも、まずは自分が落ち込んでいるという状況を理解し受けとめた上で、その理由を考えられるようになります。一度、自分の気持ちを受けとめることで冷静になりますし、落ち込んでいる理由を言語化して分析することで、「落ち込んでいる状況」から「落ち込みから脱却する方法を見つけようとする状態」へとシフトすることができます。

 

言語化能力を高めるトレーニング3選

言語化能力を高めるためには、どのようなトレーニングが効果的なのでしょうか。

(1)本や新聞、他人の文章でインプットをする

まず、もっとも簡単に言語化能力のトレーニングをする方法に「語彙力をつける」というものがあります。語彙力は、本や新聞を読むことで比較的簡単に身につけることができます。さまざまな領域の本を読むことで、正しい言葉遣いやビジネスシーンで役立つ言葉だけでなく、専門的な言葉まで、幅広い語彙をインプットすることができるでしょう。

また、身の回りに言語化が上手な人を探し、その人の文章を観察してみることも効果的です。同じ職場なら、似たような場面に遭遇することも多いはずです。似たような場面で自分の発言と言語化が上手な人の発言がどう違うのか見てみるようにすると良いでしょう。意見を述べるときどのような筋道を立てて話しているかなど、発言の組み立て方を言語化の上手な人から学びましょう。

(2)ブログや日記で文章力を磨く

言語化能力は、実際に話したり文章を書いたりすることで身についていきます。ブログや日記は、手軽にチャレンジすることができるのでオススメです。日報などで自身の業務を振り返る際に、意識的に取り組んでみるのも良いでしょう。

言語化能力は、トレーニング次第で必ず上達しますから、日常的に自分でテーマを決めて、5W1Hに意識を置きながら文章を書く練習をしてみてください。

5W1Hとは「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」です。

誰に向けた文章か、文章の目的は何なのか、どのような理由でそのように考えたか、自問自答しながら書き進めていくと、読み手により伝わりやすい文章が書けるようになります。日頃から新聞や本、インターネットの記事などをたくさん読み、言葉をインプットした上で、記事の内容に関するまとめなどを、5W1Hを使って作成してみると、その効果をより高めることができます。

(3)インプットとアウトプットを繰り返し行う

言語化は、数をこなすことでその精度を高めることができます。とにかく繰り返し文章を書き、そのプロセスで分からない言葉は辞書を引く。そして、文章が仕上がったら時間を置いて推敲し、書きあがった文章に対して、人から意見をもらうという作業を繰り返してみましょう。このトレーニングを継続することによって、着実に力を身に付けることができます。

また、自分自身を振り返る機会を定期的に設けて、普段から自分の感情を客観的に捉える時間を作ったり、誰かにそれらをシェアしたりするのも効果的です。「言語化したい」という意識を持って、日々の中で少しずつ工夫することで、言語化能力を高めることは十分可能なのです。

言語化能力は周囲や自分を幸せにする技術

ビジネスシーンに限らず、言語化は自分の意思を通すためにも大きな効果を発揮します。ただ思い浮かんだことを話しているのと、受け手側がどう捉えるかを考えながらより効果的な表現を選び、言語化している人とでは、その結果に開きがあるのも納得できるのではないでしょうか。

もともと、「自分の気持ちを話すのは苦手。」「文章を要約するのは苦手。」という人も、言語化能力はトレーニング次第で上達します。自分の思いを相手に上手に伝えられるように、そして自分の提案に納得感を持って賛同してもらえるように、日頃から言語化能力の向上を意識して生活してみてください。

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