課題いつのまにか環境変化に対応できない組織になっていた/トップダウンからボトムアップ組織への変革をしたい

全員が同じ方向を向き、新しい株式会社大西の未来に向かって、進みはじめるきっかけは『Axis』で磨き上げた、共通の「自分たちらしさ」だった。

対象者層
  • 一般層
  • 中堅層
  • 管理者層
導入サービス
  • 評価制度構築支援Axis

COMPANY

株式会社大西

業種
中間流通業
企業規模
100~500人

1931年に三重県伊勢市で衣料品卸売を創業、2021年3月に90周年の節目を迎えた大西グループ。中間流通業界にて常に第一線で活躍してきた同社ですが、業界の環境変化により、基幹事業の営業利益の減少が大きな課題に。このままではダメだと、環境変化に強い企業を目指す一方で、ベテラン社員と若手社員の溝が組織改革の足かせにもなっていました。そんな時、弊社の「Axis」にてミッション、ビジョン、バリューの策定に取り組んでくださいました。大西グループの新しい時代に向け「Axis」をお選びいただいた経緯、取り組みを通しての成果・実感を代表取締役社長 大西様(写真中央)、経営企画室 室長 宮野様(写真左)、事企画室 室長 高橋様(写真右)にインタビューいたしました!

この事例のポイント

組織の硬直化・官僚化、いわゆる典型的なトップダウン組織になっていて、限界も感じていました。

いつのまにか「顧客ファースト」ではない経営になっていたことです。トップダウン組織なので、新鮮なアイデアが実行されにくい組織形態になってしまっていた。結果的に、いつの間にか環境変化に素早く対応できない会社になってしまっていたと思います。

大事にしてきた価値観や言葉を、より身近な言葉に変えることで、社員にとってミッションまでの距離がぐっと縮まった。

ミッション、ビジョン、バリューの順番にそれぞれプロジェクトチームを作って、理念体系の再構築に取り組みました。ミッションについては、経営層主体で策定していくプロジェクトだったのですが、そこに経営層以外の社員にも入ってもらいました。途中大変なことも多かったのですが、最終的に1人ひとり意見を明確に出してもらいながら融合できたので、いいミッションになった。

株式会社大西の新しい未来を見つける指針に。

経営層から積極的な発信をしていただいて、それを従業員が受け止めるだけじゃなくて、従業員間同士での理念浸透やコミュニケーションを強化して、浸透させていきたいです。新しいコミュニケーションツールも導入しましたので、それを活用して理念と社員をつなげていきたいですね。

INTERVIEW

組織の硬直化・官僚化、いわゆる典型的なトップダウン組織になっていて、限界も感じていました。

―Axisの取り組みをはじめる前の課題お教えください。

大西様

まず、ここ数年グループの基幹事業である2社「大西衣料」と「店研創意」の営業利益が減少してきていたというのが、導入を進めた一番大きな背景になっています。営業利益が下がってきた要因の一つはアパレルを取り巻く環境の変化です。市場が飽和状態になってしまったことや、市場が店舗からECにシフトするなどの「外的要因」によって、営業利益が下がっていました。

そして、もう一つの要因として、組織の硬直化・官僚化、いわゆる典型的なトップダウン組織になっていて、限界も感じていました。いつのまにか「顧客ファースト」ではない経営になっていたことです。トップダウン組織なので、新鮮なアイデアが実行されにくい組織形態になってしまっていた。結果的に、いつの間にか環境変化に素早く対応できない会社になってしまっていたと思います。

わが社がそういう状況に陥った理由の一つとして、ここ10年ぐらい中期計画の立て方が、短期的になっていたことも大きいです。短期的というのは、現状の延長線上の3年後しか見ていなかったことです。短期的な目標しか立てられていなかった理由の一つとして、今までの企業理念が根付いていなかったことも挙げられます。

いつのまにか、将来への期待も持てなくなっていた

― 「Smart Boarding」の導入の決め手はなんでしたか?

大西様

実際、社員が将来に対する不安を感じていることは、雰囲気として感じていました。アパレル中心の事業で、当然社員も、アパレルの状況が悪くなっていっているのを分かっていますから、10年後大丈夫かなと感じていた社員も多いと思います。とくに若手の社員から、「うちのグループ、将来大丈夫かな」という空気感が強かったです。

アパレル業界を取り巻く環境の変化は、当然社員たちも間近で感じていますから、どうにかしたいという声も上がることもありました。でも、やっぱり、人間って、成功体験があるとなかなか行動や思考を変えられなかったりしますよね。時代が大きく変わっているのに、なかなか変化できない。

重い腰を上げて、改革するということが、社内ではなかなかできなかった。私自身も改革をしようと考えて動いたこともあるんですけど、なかなか定着しなくて、何度か挫折しました。そういったことも経て、根本的に組織を変えないと、一部分でやっていてもうまく進まないんじゃないか、と気づきました。

きっかけは「7つの習慣(R)」研修に出会ったことから

― Axisを導入したきっかけをお教えください。

大西様

会社の課題がいろいろとある中で「これはなんとかしなあかん」と、経営企画の宮野と人事企画の高橋の2人がいろいろ探してくれて、FCEさんに辿り着きました。今回Axisで、経営の根幹ともなる、企業理念の再構築をお願いすることになったのです。

宮野様

社内で企業理念に対するリテラシーにバラツキがあり、構築のノウハウもありませんでした。そんな中、社内だけで推進していくのは、非常に難しいなと感じていました。

FCEさんは、他社さまでの策定の実績を持たれているのが心強かったですね。弊社の課題や期待に沿ったご提案をいただいたので、導入後の流れや効果をイメージしやすく、助かりました。結果的にFCEさんのAxisがなかったら、どうなっていたかというところです。

もともとは、私と高橋が、FCEさんの「7つの習慣(R)」研修を受けたことから始まりました。

高橋様

まさにトップダウン組織からボトムアップで自走する組織を実現するためには、マネジメントのあり方を変えていくことが重要と考え、いろいろと情報収集していたんです。そんな中で「7つの習慣(R)」研修がとても課題にヒットするなと感じたことがスタートでした。

まずは、宮野と無料セミナーに出て、その後リアルの2日間の研修を私が最初に受けたのです。「これはおもしろい!」と思って、社長はじめ、部長層まで出てみてもらえませんかと提案しました。「経営層から受けてもらえませんか」と言ったら、二つ返事で大西社長が研修に出てくれて。うれしかったですね。

大西様

僕が先陣を切れば、役員層からベテラン社員、若手まで全員が絶対受けてくれると思ったので 「僕がやります」と言ったんです。「7つの習慣(R)」研修は、ポジティブ思考のアプローチで、これまでのうちの風土とはまったく違うアプローチだったのが良かった。研修を受けたら「この人がこういう反応したんだ」という、こちらの予想に反した、嬉しい反応も見られました。

高橋様

「7つの習慣(R)」研修受講者にアンケートを取りましたが、響いてほしいところに響いたなと。とくに「傾聴」はうちの会社の一番弱いところだったので、響いてくれていて良かった。

大西様

これまでは、部下の話を聞く前に上司が自分のことを話してしまうことが多くて。本人たちも、そのやり方では、部下とのやりとりが難しいと、薄々感じていたんだとおもいます。「なんでこんなにうまく伝わらないんだろう」と。部下、特に若手層とのコミュニケーションの取り方は、研修を受講した後、部長陣の中でも解決策を見つけたような「ハッ」と目が覚めたような感覚になったのではないかな、と感じています。

高橋様

「7つの習慣(R)」研修を受けて、人事制度の中身も「この方向性だな」というのが見えてきたんです。マネジメント層の評価軸も「傾聴」を入れるようにしました。つまり、引き出すアプローチが重要ですよ、という形にしています。今までの評価軸は結構、抽象的であいまいだったんですね。それを、人材育成の中でもとくに、「傾聴」と「後押し」をしてくださいと具体的に書きました。やってほしいことを明確にするというのは、意識して進めています。

自分たちの身近に感じられる言葉になったのも、社員を巻き込んで取り組んだ結果

ーお取組みを通して感じる効果・エピソードをお教えください。

大西様

今回は、社員を巻き込むやり方で「ミッション」「ビジョン」「バリュー」を作ってみて、結果として従業員の反応が今までとまったく違いました!約20名ほどの社員に策定に携わってもらいました。「ミッション」「ビジョン」「バリュー」それぞれに策定チームがいて、策定に携わった社員が発信したので、社員同士で通じ合える言葉になった。それが良かったと思います。

宮野様

弊社の場合、社員を巻き込んで作るやり方は間違っていなかったと思います。完成したミッション、ビジョン、バリューについてアンケートを取った中でも「難しい言葉、専門的な言葉の羅列ではなく、身近な言葉でよかった」という意見がありました。

自分たちの身近に感じられる言葉になったのも、社員を巻き込んでやった結果なのだろうなと受け止めています。うちの会社、横文字があんまり好きじゃなくて(笑)そういう受け入れやすい工夫も自分たちで作ったからこそ、できたことだと思います。

大事にしてきた価値観や言葉を、より身近な言葉に変えることで、社員にとってミッションまでの距離がぐっと縮まった

― ミッションづくりのお取り組みの感想をお教えください。

宮野様

ミッション、ビジョン、バリューの順番にそれぞれプロジェクトチームを作って、理念体系の再構築に取り組みました。ミッションについては、経営層主体で策定していくプロジェクトだったのですが、そこに経営層以外の社員にも入ってもらいました。途中大変なことも多かったのですが、最終的に1人ひとり意見を明確に出してもらいながら融合できたので、いいミッションになった。

あと、このミッションが「どう響くか」を常に話しあいながらできていたのが良かったですね。途中でほぼ決まりそうになっていたフレーズも「従業員の視点で考えたら変えたほうがいいよね」と最後まで練りに練れました。

工程の中で、一番あぶなかったのは「これで良くない?」という決め方をしそうになったことです。FCEの吉村さんに客観的なファシリテーションに入っていただけたので、妥協せずに、練りに練ることができました。僕たちだけだと「まあ、これでいいんじゃない?」と妥協していたかもしれません。

意味は一緒であったとしても、言葉を変えるだけで、従業員への響き方、捉え方がまったくといっていいほど変わると実感しました。いい結論が出せたと思います。

10年後のビジョンづくりは、正直一番難しかったけれど、組織変革のいい「きっかけ」づくりになった。

ービジョンづくりのお取り組みの感想をお教えください。

宮野様

10年後のビジョンづくりは、かなりタイトなスケジュールの中で進めなくてはいけないプログラムだったので、正直一番難しいところでした。

まずは、10年後の目標を描いて、その目標から逆算してつくるという手法で取り組んだのですが、今までとは真逆の発想でした。従業員が見てもまったく未来を想像できない、従業員の誰も共感できないビジョンを掲げてしまっては意味がなく、とても難しいと感じました。答えがない中、自分たちの正解を手探りで探していくという、難しさを感じましたね。

良かったところとしては、全グループの事業に関わるメンバーにビジョンの策定に参加してもらったこと。経営層と社員が集まって、フラットな関係で将来の経営について議論するというのは、これまでなかった機会だと思うので、やってよかったです!ボトムアップ組織への変革を実践していくのに、いい「きっかけ」づくりになったと思います。

グループ全体のことや未来のことを真剣に考えて議論し、時間かけたからこそ、これだけ思いの詰まったものができた。

―バリュー策定を行ってみての感想をお聞かせください。

高橋様

バリュー策定メンバーも、かなり考えてメンバーを人選しました。そのおかげか、バリュー策定メンバー一人ひとりが「何をやろうとしているのか」「どういうことをディスカッションしてアウトプットしていくのか」を、腹に落として臨んでくれていました。回を重ねるごとにより良くなっていきましたね。

メンバー選定もこれまでのプロジェクトだと、何社かあるグループ会社の各社からバランスよく、数人ずつ選んでいたんです。けれど今回は、そういったバランスを重視せずに、「グループ全体のことや未来のことを、真剣に考えて議論してくれるだろうメンバー」を選んだのが、功を奏しました。

いざ進めていく中で、言葉に対するこだわりが強くなればなるほど、メンバーそれぞれに執着する言葉が出てしまうことも。どの言葉にも思い入れがあるから、お互いにどれもわかるけれども、最終的にどうフィックスするかというところは、相当時間をかけています。それだけ時間かけたからこそ、これだけ思いの詰まったものができました。その紆余曲折もあったからこそたどり着けた中身になったと思います。

実は、策定の途中で、役員陣にお披露目するタイミングがあって、結構ドキドキしましたね。バリューのメンバーも、相当時間と労力をかけてやってきたから、社長が第一声で「いいと思う!」と言ってくださった時は、バリュー策定メンバー全員が達成感というか、盛り上がりましたね。思い入れをもっていて、議論をしてつくってきたからこそ、伝わったのだろうなと思います。

ディスカッション形式で理解を深めたことが、大正解。まず、ベテラン勢の意識が変わった。

―キックオフ説明会を行い、どのような効果を感じていますか?

高橋様

仕上がったミッション、バリューを一方的に伝えるのではなくて、一つひとつ社員同士でディスカッションするというやり方でキックオフ説明会を行いました。丁寧に説明をする時間が取れたことは、本当に良かったです。

大西様

説明会のときにワーク形式で、吉村さんの「どこにあなたは共感しましたか」にそれぞれ答えるわけですが、僕からすると、意外なところにみんな響いているなと思うことばかりで。

作った側としては色々なものが凝縮された漢字2文字のほうにグッときますが…。「『元気にする』が良かった」みたいに言われると「そういうところに響くのか?」と意外なことが多くて(笑)経営層側と社員側の共通認識にギャップがあったということなのでしょうね、共通言語としてきちんと伝わっていなかったのだなと思います。

「大西らしさ」だけが、共通の言語であり、共通の価値観。経営陣も、ベテラン層・若手層、そしていつか入社してくるメンバーをつなぐものが「バリュー」なんだと実感しています。会社のバリュー価値って、そこだと思います。最終的に5つのバリューになったわけですが、ベテラン、若手関係なくみんなに響いているんじゃないかな。本当に「大西らしさ」を引き出せたと思います。

株式会社大西の新しい未来を見つける指針に。

―今後どのように活用されますか?

宮野様

経営層から積極的な発信をしていただいて、それを従業員が受け止めるだけじゃなくて、従業員間同士での理念浸透やコミュニケーションを強化して、浸透させていきたいです。新しいコミュニケーションツールも導入しましたので、それを活用して理念と社員をつなげていきたいですね。

あと説明会の中でもう一つも意外だったのが「こういう場が今後もほしい」「グループの垣根を越えて意見交換できる、ワーク形式がやっぱりいい」という意見ができてきたこと。そういう機会は今後もつくってほしいという声は、思っている以上にアンケートの回答が多かったので、今後も活かしていこうともいます。

高橋様

新しい理念・人事制度を社員に向けて説明したときに、これからの組織改革に対する期待感は芽生えつつあるのかなと感じました。本当に会社の課題が解決していくのは、理念、人事制度を走らせていった先のことだと思うので、これからが重要だと思っています。

宮野様

90周年のタイミングで、私たちは何者で、どこ目指していてどんなバリューで向かっていくのかを、明確に打ち出せたのはとても良かったです。でも90周年だから何かしたというよりは、会社が本当に変わらないといけないという中で、その節目がちょうど90周年という話の流れだったので、タイミングとしても一区切りして次へいく非常にいいタイミングでこの取り組みが一緒にできた。本当に取り組んで良かったです。

この記事を書いたコンサルタント

株式会社FCE (編集部)

株式会社FCE 人材育成コラム編集部です。
人材開発/研修を検討中の方、組織力の向上を目指し情報収集をしている方向けに有益なコンテンツを発信していけるようサイト運営をしております。

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