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  • HRレポート
  • 2021.02.24

テレワーク環境下でも効果的な研修を実現するために必要なこととは

【目次】

はじめに

働き方の多様化や、新型コロナウイルスの感染拡大などにより、在宅勤務を導入する企業が増加しています。テレワークやリモートワークの導入はさまざまなメリットがありますが、これまで対面で実施してきた研修をどうするか、悩んでいる教育担当者も多いのではないでしょうか。在宅勤務だからこそ、特別に人材育成が必要な場面もあり、研修の必要性は増加しています。そこで、注目されているのがオンライン研修やリモート研修です。

この記事では、テレワーク環境下における研修を実現させるために必要なことをご説明します。

テレワーク環境下での研修における課題

新型コロナウイルスの感染拡大防止策のひとつとして、政府はテレワークを推奨しています。そのなかで、企業はいかに社員研修を進めるのか、多くの課題を抱えているのが現状ではないでしょうか。主な課題に対する対策は、次の通りです。

■受講者の集中力が途切れる

テレワークの環境下では、受講者一人ひとりの集中力の維持が大きな課題です。テレワーク環境では周囲の視線がなく、自宅にいるためリラックスした状態でパソコンと向き合います。集中力が持続するのは90分までとよく言われていますが、90分間絶えず集中できる人は少ないでしょう。集中力は15分程度の間隔で波があるので、研修のカリキュラムも15分刻みに行うなどの工夫が必要です。

研修内容をリモート研修に適したものにする必要がある

リモート研修は対面で実施する集団研修とは性質が異なります。そのため、集団研修で円滑に行えていても、リモート研修ではうまくいかないことが多いです。例えば、リモート研修では参加者が同時に話すことが難しく、ディスカッションを活発にするような研修には向きません。そのような理由から、参加人数を制限したり、講師や司会者が発言を促したりするなどの対策が必要です。

コミュニケーション不足になりがち

オフラインでの研修では、休憩時間などに社員同士が雑談をする機会があります。特に新人研修ならば、同期の社員と会話をすることで会社に馴染むこともできるでしょう。そのようなコミュニケーションは業務へのモチベーション向上などにもつながるため、大変重要です。しかし、リモート研修は決められた時間にツールを使ってアクセスし、研修後はレポートなどに一人で取り組みます。ときには心細くなり、メンタルが落ち込む社員も出てくるでしょう。よって、リモート研修においても参加者同士がコミュニケーションを図れるような設計ができるか否かが、大きなポイントです。

強制力がない

オンラインやリモートによる研修は、強制力を感じにくいというデメリットがあります。例えば、動画や資料などのコンテンツを視聴させる場合、その判断を参加者個人に委ねるしかありません。講師がコミュニケーションツールでフォローしても、確実に実行しているかどうかを確認するには至りません。そのため、参加者の受講状況を把握するには、専用のシステムを使うことが必要です。

受講者の通信環境の問題

オンラインによる研修を実施する際は、社員自身で機材やインターネット環境、受講場所を準備します。受講場所だけを見ても、一人になり集中できる部屋があるかどうかは難しい問題です。他にも、ディスプレイによって、画面共有による映像や資料の見え方、快適さが異なります。小さなディスプレイでは映像などが見にくくなり、受講効率も下がるでしょう。また、「インターネット環境がない」「自前のPCでWeb会議システムが使えない」などの環境も、リモート研修の課題です。

セキュリティ

リモート会議ではWeb会議システムを使いますが、不正アクセスなどの問題にも注意が必要です。もちろん、Web会議システムの提供会社はセキュリティ対策を万全に行い、適宜、ソフトの更新を実行しています。しかし、より安全に使おうとするならば、会議IDを毎回変えるなどの手間がかかるでしょう。

以上がテレワークの環境下で研修を行うときの課題です。

オンライン研修・リモート研修とは?

ここからは、オンライン研修やリモート研修を詳しくご説明します。

オンライン研修やリモート研修は、自宅などにいる社員に対してオンラインで研修を行う方法です。受講者はWeb会議システムを使用してオンラインにより研修を受けます。

また、研修の方法で最もシンプルな方法は、講師が資料などのスライドを画面共有しながら、解説や画面操作をするスタイルです。ほかにも、講師と受講者で双方向のやりとりによる研修も可能です。Web会議システムの挙手ボタンやチャットツールを活用して講師にアクションすることもできます。さらに、演習やグループワークを実施することも可能です。

必要な準備・ツール

オンライン研修やリモート研修には、以下のツールが必要です。

・Web会議システム
・Web会議システムがインストールできるPC
・ヘッドセット
・Webカメラ(PCにカメラが内蔵されていない場合)
・インターネット環境(できるならば通信が安定する有線LAN接続環境
・研修で使うテキスト

次に、オンライン研修やリモート研修に便利なツールをご紹介します。

・Zoom

ZoomはWeb会議システムとして導入する企業が多いです。無料である程度の機能は使えますが、多くの参加者を集めるリモート研修の際は有料版がいいでしょう。有料版では、ブレイクアウトルームという機能があり、参加者を最大で50のグループに分けることができます。そのため、全体のディスカッションと、少人数のディスカッションに分けた研修も可能です。さらに、ブレイクアウトルーム機能には時間設定も組み込まれており、設定した時間になるとグループから全体の画面に戻すこともできます。このような観点からディスカッションを頻繁にしたいのであれば、有料版のZoomがいいでしょう。

・Hangouts Meet

Hangouts MeetもZoomと同様、Web会議システムでよく使われています。Hangouts Meetは、Googleカレンダーからチャットルームに移動できるなど、素早いコミュニケーションがしたいときに最適です。少人数のミーティングや、ディスカッションの際に重宝するでしょう。また、連続使用の時間制限もないため、Zoomと併用している企業も見受けられます。ただし、Zoomのように複数のグループに分けることができません。

・lino

linoはメモツールとして活用できるものです。Web上で使える付箋のようなものであり、ディスカッション中などにメモを残すことが可能です。テキストだけではなく、写真や動画も記録可能で、前述したHangouts Meetでのディスカッション内容を映像として残すこともできます。なお、linoは無料版と有料版がありますが、その違いは使える付箋の数だけです。まずは無料版を使って機能性を確かめるといいでしょう。

・Miro

Miroはオンラインで使えるホワイトボードツールです。linoのように簡単なメモを残すことに使ったり、ディスカッション中のマインドマップにしたり、さまざまな活用方法があります。Miroも有料版と無料版があり、有料版のみビデオチャットが可能です。無料版を使うときはZoomなどと併用してみてください。

リモート研修では以上のようなツールを使うことで、円滑な進行が可能となります。

リモート研修のメリット・デメリット

リモート研修にはさまざまなメリットやデメリットがありますので、詳しく解説していきます。

メリット

・多数の人との接触を防げる

新型コロナウイルスの感染拡大から、大人数が集まる研修は控える企業が多いです。大人数が集まる集合研修などは、いわゆる3密状態となるため、感染リスクが高くなります。さらに、研修会場に向かうために公共交通機関を使うこともあり、移動中の感染リスクも懸念点です。しかし、リモート研修であれば、自宅や人が集まらない空間を使うことが可能であり、社員の健康上の安全性を高められます。

・公私の両立ができる

リモートワークは、自宅で行うことも可能なので、家事と仕事の両立を目指す社員には適しています。また、これから高齢化が進むと、親の介護が必要になる場合も出てくるでしょう。そのため、企業は積極的に在宅勤務を導入していく姿勢です。リモート研修は、在宅勤務をしている社員でも研修を受講出来、スキルアップが可能なので、これからの勤務形態にマッチしたサービスと言えます。

・移動時間や交通費が不要

リモート研修は、参加者が研修会場に移動する必要がありません。そのため、移動時間や交通費、場合によっては宿泊費などが不要となります。例えば、全国展開している企業では、地方の支店の社員が、研修のために東京本社に出向くことがあります。その際には、数万円の移動費や宿泊費が一人ひとりにかかり、参加者が多いほど莫大な資金が必要です。その点、リモート研修は移動する必要がないため、大きなコスト削減ができるでしょう。また、参加者も移動時間が不要となるため、その時間を有効に使えます。

・効果的なロールプレイングが可能

リモート研修は、Web会議システムや通信環境などにより、同時に複数人が発言することが困難な場合があります。しかし、遠隔で行う研修だからこそ、効果的なロールプレイングも可能です。例えば、電話応対やテレアポの研修であれば、画面をオフにして電話をかける役と受ける役による実践練習ができます。言葉遣い、トーンなどがリアルにわかるため、実践的なスキルが身につくでしょう。特に面識のない者同士がペアになると、よりリアルな練習ができます。

・反復練習ができる

リモート研修であっても、オフラインの研修であっても、研修内容を反復練習することが大事です。研修のカリキュラムでさまざまなことを学んでも、それは「わかった」状態です。「わかった」から「できる」ようになるためには、反復練習や復習が大切になります。通常の集合研修では、講師が一部の参加者を指名してアウトプットを行い、他の人はそれを見て学び、自分の番に備えるシステムです。しかし、全員がしっかりとアウトプットできる時間が取れるのかというと、必ずしもそうとは限りません。その点、リモート研修ならば、それぞれがアウトプットをする時間が設けられており、反復練習が可能です。研修後はすぐに復習できる環境となるため、知識やスキルの定着も早いでしょう。

デメリット

・教本の印刷や送付

研修で使用する教本や資料を紙にする場合は、その印刷と送付の作業が必須です。資料をデータにしてメールで送信する方法もありますが、研修時には資料画面と研修画面を同時に起動する必要があります。すると、資料の表示が小さくなり、読みにくい分、集中力が低下するでしょう。よって、資料の配布形態を検討しなければなりません。

・1日研修はハード

研修によっては数時間で終了せず、1日がかりで行う場合もあります。昼食休憩を1時間挟んでも、トータル6~7時間の研修は、受講者の集中力の維持が課題です。研修内容が多い場合は、半日ずつ数日に分けて行なうか、半日リモート研修を行い、残りは課題に取り組む、といった工夫をしてみましょう。

・職種により研修が実施できないことも

現場作業が中心の職種など、根本的にリモート研修ができない職種があります。または、在宅勤務が可能であっても、研修はオフラインのほうが効率のいい職種もあるでしょう。このような職種の場合は、リモート研修を選ぶことができません。

以上のように、リモート研修にはメリットとデメリットがあります。これらの内容を念頭に置きながら、研修のカリキュラムを設計しましょう。

テレワーク中に研修で成果を上げるコツ

ここからは、リモート研修で成果を上げるコツをご説明します。

各自の受講環境を事前に確認

前述の通り、リモート研修では多くの場合、受講者自身が受講環境を整えます。そのため、通信環境はそれぞれ異なり、全員が同じ通信速度を保つことは不可能です。そのうえ、ユーザー数の多いツールを使うと、アクセスが集中し、通信が途絶える可能性があります。システム提供会社は、サーバー増設などの対策をとってはいますが、ツール選びや研修時間を考慮して、アクセスの集中を防ぐ見極めが必須です。

集中力を維持させるコツ

リモート研修において受講者の最大の課題は、集中力の維持でしょう。集中力を遮断してしまうものとして、スマートフォンが考えられます。リモート研修では手元にスマートフォンを置いていても監視の目がありません。そのため、残念ながら講義を聞き流してスマートフォンを触っている受講者もいます。その対策として、研修受講時はスマートフォンを手の届かないところに置くなどルールを決めてもいいでしょう。

コミュニケーションの機会をつくる

リモート研修はコミュニケーション不足になりやすい一面があります。理想は、講師と受講者が常にコミュニケーションを取れる状態なので、講師は常に受講者の様子に目を配ることが大事です。「皆さん、おわかりいただけたでしょうか」「皆さん、これはどうでしょうか」など、全体に呼びかけるだけではなく「○○さんはどうですか」と、個人を指名すると一体感も出てきます。また、研修受講のルールに、「わかったときはOKマークを出す」「リアクションボタンを押す」などを加えると、効果があるでしょう。

グループディスカッションも可能

大人数のディスカッションは、Web会議システムの機能上では無理かもしれません。しかし、参加者を限定した少人数のグループディスカッションは可能です。具体的な人数は4人以下が望ましいです。4人以下であれば、お互いが発言するタイミングがつかみやすく傍観者が出にくくなります。さらに、議長やタイムキーパーなどの役割を決めておくと、スムーズなディスカッションになるでしょう。

研修運営をサポートするスタッフも必要

リモート研修を行うときは、講師だけに頼らず、研修をサポートするスタッフも配置しましょう。特にリモート研修では、受講環境の整備に関してのテクニカルな質問が多く出てきます。オンライン接続が苦手な社員は、受講環境を整えることにも時間がかかるでしょう。そのような事態に対応するために、研修運営スタッフを配置して研修をサポートするようにしてください。研修開催前に、リモート受講に不安がある方向けにテスト・練習の時間を設けるなどの対策も有効です。

実施後のフォローや効果検証も必ず行う

研修は受講しただけでは意味がありませんので、その後のフォローアップも大事です。例えば、「研修受講後に期間を置いてから上司と面談する」「定期的にリマインドを促す」「課題を明確にして行動レベルに落とし込む」など、さまざまなフォローが考えられます。また、研修実施によりどれだけの効果があったのか、事前の基準をもとに効果検証を行うことも大切です。

まとめ

近年、テレワークを導入する企業の増加に伴い、研修もリモートで行う機会が増えています。リモート研修はメリットが多いものの、課題やデメリットをクリアすることも必要です。自社でリモート研修を行う場合の負担なども、考慮すべきでしょう。

なお、自社で研修を行う以外にも、リモート研修やオンライン研修の実績が豊富なプロに依頼する方法もあります。研修に対する自社の負担が大幅に減りますので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いたコンサルタント

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