2016.11.15 2023.08.09
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明日からすぐに使える、ものすごく簡単な叱るためのスキル PART1

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【目次】

あなたは上司として、部下に正しく叱ることができていますか?

多くの上司は、「ちゃんと叱ろうとは思うんだけれども、どうも感情的になってしまって、うまく叱れないことが多いんです…」と、頭を悩ませています。

そこで、今から、明日からすぐに使える、ものすごく簡単な叱るためのスキルをお伝えしたいと思います。明日から使えるものがほとんどなので、インプットして、インプットしたものをすぐに使ってみてください。

 

小さなことから叱る

まず1つめは、小さなことから叱る、です。

言葉の通りです。小さなことから叱りましょう。部下の間違った言動に対して、大きな間違いはもちろん、小さな間違いでも叱ることが重要です。例えば、少しの遅刻や身の回りが整理整頓できていないなど、一見、些細だなと思われることも、しっかりと叱らなければなりません。こうした小さな事こそ、部下の悪い癖を正す絶好の機会なのです。

小さなことでも叱っていくと叱る回数が増えるため、『関係が悪くなるんじゃないか』とか、『嫌われるんじゃないか』と思ってしまいがちです。しかし、本当に部下のことを考えているならば、嫌われることを恐れるよりも、間違っていることは間違っていると伝え、部下の成長に寄与すべきなのです。そのためには、日ごろから、部下の仕事ぶりや周囲との付き合い方を観察しておくことが必要です。部下の状況をたえず掴んでおくことにより、叱るポイント(あるいは、褒めるポイント)が良く見えてきます。

 

良くないな、と思ったらそのたびに叱る

部下が間違ったことをしていたり、これは良くないなと思ったら、そのたびに叱りましょう。こういう小さなこと、「社内のことだからいいか」とそのままにしておくと、お客様のところでもやり始めてしまいます。(もしくは、もうやっているかもしれませんよ!)なので、小さいことに大きなミスが隠れていることもありますので、やっぱり、小さなことでも叱りましょう。そして、部下の習慣の中に、悪い癖が隠れているのを発見することもあります。なので、その時は「絶好の機会」ということで、パッと見つけたら、ちゃんと言ってあげましょう。そして叱ってあげるということをしてあげてください。

 

女性が叱るのが苦手だ、という理由

ちなみに、叱るのが苦手だという人の中には、割と女性が多いですね。なんでかというと、あんまり口うるさく細かいことばかり言うと、「女の人は細かいなぁ。。」とか、そんな風に思われたくない、という気持ちが働いてしまうんです。叱ることによって関係が悪くなっちゃうんじゃないか、とか思ってしまうんですよね。

でも、その気持ちは捨てましょう。好かれようと思ったら、叱れません。なので、好かれなくても尊敬されればいいわけですから、叱って下さい。で、叱り続けていると関係が悪くなるとか思うかもしれませんが、相手のことを本当に思う叱り方をしていれば、必ず伝わりますので、嫌われたとしても成長につながるのだとしたら、叱ってください。

 

叱る、に例外なし!一人くらい、いいだろうはダメ

こんな考え方をご紹介しましょう。割れた窓の理論、というものです。


「建物の窓が割れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」 ジョージ・ケリング(犯罪学者)


これは簡単なたとえ話をすると、一人が遅刻しているのを見逃していると、いずれみんなも遅刻するようになるよ、ということです。その可能性があるから、気を付けてくださいということです。

軽犯罪が多発する地域は、重大犯罪も起こりやすいと言われています。なので、犯罪をなくそうと思ったら、軽犯罪から取り締まっていくことが重要なんですね。

札幌のススキノでは、駐車禁止を取り締まるようになったら、犯罪発生率が下がったと言われています。これは、組織においても全く同じことが当てはまると考えていいと思いますので、「一人くらいいいだろう」は無しです。例外はありません。一人がやっていると、みんながやり出してしまいます。

 

理由を明確にして叱る

そして次は、理由を明確にして叱る、です。きちんと叱る理由を伝えてあげてください。部下が叱られて不満に思う時の意見で、よくこういうことが出てきます。

「なんで叱られているか、分からない…」

叱られている理由が分からない。理由が分からないから、全然納得できない。結果、行動が改善されない、ということです。間違ったことを、間違っていると認識してもらうためには、なぜ間違っているのかという「理由」をちゃんと言ってあげることが大切です。ちゃんと理解できれば、その瞬間は、部下が落ち込んだりカチンとこられたりしても、最終的には、この理由が理解できれば、叱ってくれた人に感謝までしてくれるようになります。

理由を言いながら叱る。

どうですか? あなたはこれ、ちゃんとやっていますか?

 

分かるよね? どうして叱られているか、言わなくても。は絶対ダメ

実は……私はこれ、昔、全然できなかったんですよ…

私の失敗事例はどんなものかというと、こんなことを言ってしまうんですよ。

「分かるよね? どうして叱られているか。言わなくても。」というやつです!

これ!これをやってしまうと、部下で「分かりません」と答えられる人は、ほとんどいなくなってしまいます。言えないんですよ、分からなくても。だから部下がシュンって委縮してしまいます。まあまあ正直な人だと「たぶん…」とか言いますけどね。理由を説明しながら叱ると感謝までしてくれるようになる可能性があります、と言いましたが、逆にそれをちゃんとやらないと、部下は、気持ちとして反発をしてきます。

だから、「これくらい分かるよね?」なんていう言葉は、禁句です。ほぼ分かっていないですから。叱られている理由が分かっていたらそんな行動は絶対にしません。本当には分かっていないんです。遅刻がダメだってことなんて、誰だって知っています。でもそれをやっちゃうのは、本当にダメだと心から分かっていないからです。

いかがだったでしょうか? 部下の悪い癖を正すために、小さなことでも叱る。そして、部下が叱られた理由を分かるように伝える。部下の腑に落ちるようにきちんと伝える。意識すればすぐに行動できると思います。ぜひ、今日、部下を叱る時(?)に使ってみてください。

以上、荻野純子(おぎのじゅんこ)でした。

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この記事を書いたコンサルタント

株式会社FCE (編集部)

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